福岡県福岡市には『博多ラーメン』という日本三大ラーメンの一つにも数えられているご当地ラーメンがあります。
トンコツの脂を乳化させたこってりスープや、ストレートタイプの細麺、何杯でも替え玉できるシステムが特徴の博多ラーメンは、全国でも屈指の人気を誇っています。その人気の証拠として現在、日本各地で『博多ラーメン』を掲げるラーメン店を多数見ることができますよね!
また、「一風堂」や「博多一幸舎」が海外展開しているおかげで、今や世界中で食べられるようになりました。なので海外では「ラーメン=トンコツ」というイメージが根強いです。
今回はそんな福岡市民のソウルフード・博多ラーメンの特徴・歴史・おすすめ人気店について詳しくご紹介します。
博多ラーメンの特徴・味とは
まずは、博多ラーメンの特徴・味についてご紹介します。
一般的な博多ラーメンの特徴は以下の8点。ただし、例外はもちろんあります。
2.スープの素材は豚骨のみで海産物や鶏はほぼ使わない。臭み消しで生姜やニンニクを入れることもある
3.タレは薄口醤油か塩ダレ
4.麺はストレートタイプの極細麺
5.よくある具材は万能ネギ、チャーシュー、キクラゲ、玉子、海苔、モヤシ
6.卓上の薬味は紅生姜、白ゴマ、おろしニンニク、辛子高菜
6.麺の硬さを選べる
7.大盛りがなく替え玉システム(1杯100〜200円ほど)。替え玉は長浜ラーメンが発祥
8.替え玉をするとスープの味が薄くなるのでラーメンタレがあるお店が多い
オーソドックスな博多ラーメン。
ストレートタイプの極細麺を使用。
博多ラーメンと長浜ラーメンとの違いはあまりない。個人的には長浜ラーメンの方があっさりしていて、普段から博多ラーメンを食べてる人からすると、ちょっと物足りない感を感じるのではないかと思います。ちなみに同じ福岡の久留米ラーメンはやや太い麺を使う。
麺の硬さは「生」→「粉落とし」→「ハリガネ」→「バリカタ」→「かため」→「ふつう」→「やわ」→「バリやわ」の順で硬い。店によって表記は変わる。だいたいの博多っ子は「かため」以上を選ぶ。
卓上にある生姜、辛子高菜、ラーメンタレで自分の好みの味に仕上げられるのが博多流。
スープの表面に豚骨スープから生まれた泡が浮いている『泡系ラーメン』というジャンルもある。クリーミーな味わいが特徴。博多一幸舎や一双が有名。
まとめると博多ラーメンは、ストレート細麺を使い、豚骨スープの濃厚な味と臭みが特徴のラーメンです。
もし本場の博多ラーメンを自宅で味わいたければ、博多だるまのラーメンが一番おすすめです。
もちろん私も通販で購入しました。お店で食べてる並においしかったです。
博多ラーメンの歴史
博多ラーメンの発祥には諸説あります。
まず1つ目が、長崎県出身の宮本時男氏が昭和12年に、『南京千両(なんきんせんりょう)』という屋号で久留米市明治通りにて屋台を引き出したのが発祥という説。「出身地の長崎ちゃんぽんのトンコツスープ」と「当時、横浜で流行っていた支那そば」を融合して作られました。九州で始めて豚骨ラーメンを提供しはじめたお店と言われている。
2つ目が、森堅太郎氏が昭和16年に、『三馬路(さんまろ)』という屋号で中洲の福岡玉屋横にて屋台を引き出したのが発祥という説。平打ち麺に透明感のある豚骨スープのラーメンを提供していた。当時は「博多ラーメン」という称号はなく「中華そば」と呼ばれていた。
3つ目が、昭和21年に天ぷら屋台を引いていた津田茂氏と、うどん屋台を引いていた山平進氏の2名の合作で作られたという説。のちに津田氏が『赤のれん』、山平氏が『博龍軒(はくりゅうけん)』をそれぞれ創業した。
4つ目が、昭和21年に『三九(サンキュー)』という屋号で久留米市にて屋台を引いていた宮本時男氏が偶然作り出したのが始まりという説。こちらは九州ラーメンの発祥ではなく現在、多く見られる白く濁った見た目の豚骨ラーメンを提供し始めた店と言われている。
上記で紹介したお店は現在も営業しており、当時の味を楽しむことができます。『三馬路』は『うま馬』という店が味を受け継いでいます。
首都圏では昭和60年代から平成にかけて博多ラーメンを中心とした一大豚骨ラーメンブームが起きました。そのあたりから東京でも『博多ラーメン』を掲げる店舗が増えました。
博多ラーメンの食べ方やラーメン巡りするときの注意点
福岡県内には約1700軒のラーメン屋がひしめき合っています。そのため、豚骨ラーメンの味比べを楽しみに福岡にやって来る観光客も多くいます。
その際に食べ方やラーメン巡りをするときの注意点をご紹介します。実際に私がラーメン屋巡りをして気づいたポイントです。
早く食べる
博多ラーメンは替え玉システムがあるので、スープが冷めないうちに提供されたら早めに食べます。
替え玉したらラーメンタレで調節
替え玉をしたら、どうしてもスープが薄くなってしまいます。新しい麺をスープに投入したらラーメンタレで味を調節しましょう。あまり入れすぎるとしょっぱくなるので注意。
替え玉のタイミングは麺がなくなる直前
替え玉を注文するタイミングは麺を食べ終わる直前です。私は3分の2ほど食べ終わったら注文しています。麺はすぐ茹で上がるので、あまりに早い注文は注意。
はじめに生姜、辛子高菜を入れすぎない
はじめに生姜や辛子高菜を入れると味変してしまい、店ごとに違う豚骨スープの味がわからなくなってしまいます。なので、素のスープを味わってから生姜や辛子高菜を入れましょう。個人的には替え玉してから入れるのがおすすめ。
地下鉄の1日乗車券を買う
市内でラーメン屋巡りをしていると移動のため、頻繁に地下鉄に乗ることになります。乗車料金も積もり積もったらバカになりません。なので福岡市地下鉄の1日乗車券を買いましょう。料金は大人640円、小児320円で1日乗り放題なのでかなりお得。
またバス移動の場合は西鉄が提供している『福岡市内1日フリー乗車券』がおすすめです。
福岡観光を挟む
ずっとラーメンを食べ続けていたら胃がもたれてきます。実は福岡県には観光スポットもたくさんあります。後述で観光スポットをご紹介しているので、観光を挟んで胃を休めましょう。
博多ラーメンのおすすめ通販
ここでは私が実際に通販で購入して最高に美味しかった博多ラーメンを、味の感想付きでご紹介します。
博多だるまの通販
こちらは博多ラーメンの超人気店「博多だるま」の公式商品です。
背脂が浮いている濃厚なトンコツスープが特徴。今まで食べたインスタントラーメンで一番ウマかった。生姜をたっぷり入れて食べたい味です。
かためなら茹で時間30秒ほどがおすすめ。
小金ちゃんの通販
こちらは博多・天神の有名屋台「小金ちゃん」の公式商品です。丁寧に手紙付きで送られてきました。
昔ながらの滋味深い豚骨スープが特徴。本格的な博多ラーメンとうまかっちゃんの半々くらいの味でした。
気持ち太めの麺。かためで茹でると噛みごたえが合ってウマかった。
ちなみに小金ちゃんは焼きラーメン発祥と言われています。私も食べに行きました。
またよく売れている通販として『一蘭』もおすすめです。
ガチでうまい博多ラーメンの店5選
こちらではおすすめの博多ラーメンの店を5店舗ご紹介します。もちろん、5店舗とも私の大好きなお店です。
博多だるま
昭和38年創業の博多ラーメンの老舗。関東にも出店しています。『呼び戻し』という古いスープに新しいスープを継ぎ足して作られる濃厚スープが特徴。
合計20時間かけて煮込まれたスープは豚骨の強いコクを感じることができます。
●訪問した店舗の情報
店名:博多だるま
住所:福岡県福岡市中央区渡辺通1-8-25
電話番号:092-761-1958
営業時間:
[平日]
11:30〜15:30(L.O.15:15)
18:30〜23:30(L.O.23:15)
[土・日・祝]
11:30〜23:30(L.O.23:15)
※スープ売り切れ次第終了の場合あり
定休日:不定休
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗公式サイトでご確認ください
行き方:
・地下鉄七隈線の天神南駅から徒歩10分
・地下鉄七隈線の渡辺通駅から徒歩5分
その他:博多ラーメンの老舗。
※店舗情報は変更される可能性があるので、詳しくは店舗にお問い合わせください
博多だるまの通販は以下から。
ShinShin
近年、じわじわと人気が出てきたお店。芸能人が足繁く通うお店としてたまにテレビで取り上げられています。行列ができやすいお店なので時間に余裕があるときに行きましょう。
濃厚だけど鶏や野菜も使われているため、臭みのないクリーミーな味わいが人気の秘密。麺も特性の極細麺を使用しています。
●訪問した店舗の情報
店名:ShinShin 天神本店
住所:福岡市中央区天神3-2-19 1F
電話番号:092-732-4006
営業時間:
[平日と土曜日]
11:00〜翌3:00(LO翌2:30)
[日曜日]
11:00〜23:00(LO22:30)
定休日:不定休
行き方:
・西鉄天神大牟田線の西鉄福岡駅から徒歩10分
・地下鉄空港線の天神駅から徒歩5分
その他:芸能人に人気のお店。
※店舗情報は変更される可能性があるので、詳しくは店舗にお問い合わせください
ShinShinの通販は以下から。
博多一双
いわゆる泡系とんこつラーメンと呼ばれるジャンルの人気店。骨の髄からしっかりうま味をとった豚骨カプチーノと呼ばれるスープが特徴です。
豚の頭骨、背骨、げんこつの3種類からしっかりダシを取ってるので濃厚な味わい。ちょっと臭い系のラーメンなので好みは分かれます。
●訪問した店舗の情報
店名:博多一双 博多駅東本店
住所:岡県福岡市博多区博多駅東3-1-6
電話番号:092-472-7739
営業時間:11:00~24:00
定休日:不定休
行き方:JR博多駅から徒歩6分
その他:しっかりとした味わいのとんこつラーメン。
※店舗情報は変更される可能性があるので、詳しくは店舗にお問い合わせください
博多一双の通販は以下から。
海鳴(うなり)
魚介とんこつラーメンを扱う博多じゃ珍しいお店。中洲店は朝まで営業しているので夜はいつも行列ができています。
普通の魚介豚骨もウマいのですが、私はバジルを使った『ラーメンジェノバ』が好きです。トンコツラーメンなのに口いっぱいにバジルが香ります(笑)
●訪問した店舗の情報
店名:海鳴(うなり)
住所:福岡市博多区中洲3-6-23 和田ビル1F 角号
電話番号:092-281-8278
営業時間:18:00~翌6:00
定休日:日曜日
行き方:地下鉄空港線の中洲川端駅から徒歩5分
その他:豚骨と魚介を融合させた博多じゃ珍しいお店。
※店舗情報は変更される可能性があるので、詳しくは店舗にお問い合わせください
博多元気一杯!!
看板がなく、厳しいルールがあることで超有名なお店。スマホ操作禁止、撮影禁止、ラーメンが出る前の高菜つまみ食い禁止などのルールがあり、これらを破ると追い出されると都市伝説があるとか...。しかし2017年から、これらのルールを撤廃し、だれもが行きやすいお店に生まれ変わりました。
えっと、控えめに言います。お世辞抜きで福岡市でトップクラスにウマいです。ルールにうるさいだけあって、味がしっかり完成されています(今はうるさくない)。通販もやっていないので、ぜひ博多に訪れたときに食べてほしいラーメンです。
福岡の観光スポット
最後にラーメン巡りの合間に巡れる観光スポットをまとめました。
福岡タワー
福岡の風景を360度の大パノラマで一望できる展望室がある海浜タワー。高さが234mあり、海浜タワーとしては日本一の高さを誇っています。
太宰府天満宮
学問の神様で知られる神社。天神から西鉄で約40分で着きます。お参りの他に、梅が枝餅や最中などの食べ歩きをしたり、敷地内にある宝物展や遊園地を楽しむことができます。
キャナルシティ博多
『都市の劇場』というコンセプトのもと、1996年に建てられたショッピングモール。ショップ、劇場、ホテル、レストランなどが軒を連ねています。また日々行われる噴水ショーは必見。
中洲屋台街
夜になると那珂川沿いに姿を現す博多名物の中洲屋台街。扱っているジャンルは屋台ごとに様々で、モツ鍋、おでん、博多ラーメンなどが食べられます。博多っ子の仕事帰りの憩いの場でもあります。
大濠公園
博多で自然が恋しくなったらここがおすすめ。中国の西湖をモデルに造られた公園。日本庭園や児童公園、中の島の浮見堂など散策スポットが豊富にあります。
まとめ
今回は日本を代表するご当地ラーメン・博多ラーメンについてご紹介しました。
ぜひ福岡市を訪れた際は、今回紹介したおすすめのお店を巡って味の違いを楽しんでくださいね!
以上、「豚骨の聖地・福岡の博多ラーメンとは」でした!
今回ご紹介したラーメン。